サスティナブル・エシカル・SDGs・・・
「もう知ってる!」という方も、「はじめて聞いた!」という方も、どちらもいらっしゃると思います。
カゴ日和は、エシカルファッション(エシカルな商品)・サステイナブルファッション(サステナブルな商品)のご提案、また、エシカル消費につながるモノ作りを目指しています。
しかし、これらは決して「こうでなければいけない」という押しつけではありません。
「サステナブル・エシカル・SDGs」って何?って思われた方、少し興味ある!っていう方は、先に進んでお読みいただけましたら幸いです。
目次
SDGsとは?
さっそくですが、サステナブル・エシカルの前に、まず「SDGs」について触れさせてください。
SDGsって何?

SDGsは、2015年9月、150を超える国のリーダーが参加して開催された「国連持続可能な開発サミット」で、各国が自主的に取り組むことを約束したものです。
(法律や規制のようなものではありません)
SDGsは「Sustainable(サステナブル)Development(ディベロップメント)Goals(ゴールズ)」という言葉の頭文字をとったものです。
「エス・ディー・ジーズ」と読みます。
- サステナブル=持続可能な
- ディベロップメント=開発
- ゴールズ=目標
「将来にわたって、くらし続けていけるように、世界をよくしていくための目標」というような意味になります。
SDGsは、2030年までに達成する17の目標を決めています。
※17の目標と「169のターゲット」から成り立っています
SDGs「17の目標」

- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
これらの目標ごとに、各アイコン(色とマーク)が決められています。
SDGsとファッションとの関係

服を作る背景には
- 水質汚染
- 大気汚染
- 環境破壊
- ゴミ問題
- 低賃金・長時間労働
など、様々な問題が含まれています。
現在は特に、ファストファッションの流行にともない、ファッション業界全体が、地球汚染に対してとても影響度が高い業種であると言われています。
製造から廃棄に至るまで、たくさんのエネルギーが消費され、同時に二酸化炭素が発生します。
地球温暖化の原因である二酸化炭素の世界全体の排出量のうち、8%以上がファッション業界からの排出であるとも言われています。
また、衣服に使うために動物を大量に処分することなども、問題視されています。
そのため、現在はサスティナブル(持続可能)なファッションに取り組むブランドや企業が増加しています。
サステナブルファッションとは?

※「サステナブル・サスティナブル・サステイナブル」日本では、主に3つのカタカナ表記が使用されますが、統一されていないだけで、意味は同じです
サステナブルは「持続可能な」という意味です。
ファッションにおいてサスティナブルであるということは、
- 服のデザイン
- 素材の選定
- 製造工程
- 消費過程
等、全てにおいて、環境にやさしいアプローチをすることです。
具体的には・・・
- 環境負荷の少ない製造方法をとる
- 化学農薬を使用しない素材を使う
- オーガニックコットン・リサイクル素材を使う
- 地域産業の活性化につながる国産・ローカルメイドを心がける
などが挙げられます。
また、個人で今すぐできることもあります。
- 購入したものを大切にリメイクしながら長く愛用する
- リサイクルショップを利用する(買う・売る)
- 新しい価値あるものに作り替える(アップサイクル)
- 商品を購入する際、過度な梱包を断る
なども、大きな貢献となります。
消費でできるSDGs

服(ファッション)もそうですが、私たちは、毎日生きていくために、様々なものを使っています。
色々なものを手に入れ、使い、なくすことを「消費」といいます。
そして、世界がどうすればよくなるのか考える消費の仕方を「エシカル消費」といいます。
エシカル消費って何?

エシカルとは「倫理的・道徳的な」という意味です。
かみ砕くと、「環境や社会に配慮した製品やサービスを選んで消費すること」となります。
決して、消費の自由を奪うものではなく、自分ができることを、できる方法で実行するものです。
どんな消費の仕方があるのか、ご興味がおありでしたら「エシカル消費」でネット検索すると、色々と知ることができます。
また、生産にかかわるすべての人と地球環境に配慮したファッションを「エシカルファッション」と呼びます。
エシカルファッションとは?

上記と重なりますが、エシカルファッションとは「倫理的・道徳的なファッション」のことです。
さっき、「サステナブルファッション」って言ってたけど、次は「エシカルファッション」?
何がどう違うの?
って、思われた方がいらっしゃるかもしれません。
私も、よく分かりませんでした。
なので、自分なりの解釈ですが・・・
あえて違うところがあるとすれば、「エシカルファッション」と表現される場合には、「サステナブルファッション」で言われている環境保護に加えて、ファッション業界全体が与えうる社会的な影響にもっと焦点を当てている、と捉えています。
エシカルファッションって表現される場合は、服や小物、ファッションの生産に携わる製造者の生活賃金・労働条件・健康と安全・強制労働・児童労働といった、環境問題以外にも、幅広い問題に取り組んでいるのだと、理解しています。
また、エシカルファッションでは、動物愛護の観点から、毛皮・皮・ダウン等の使用もしません。
サステナブルファッションとエシカルファッションの違い
先日、「ファッション業界のSDGs」というテーマで開催されたZOOMセミナーに参加させていただきました。
そこで、「サステナブルファッション」と「エシカルファッション」の捉え方について、山内秀樹氏に、質問させていただきました。
「エシカルがサステナブルをふんわり包んでいる感じ」
と、ご回答いただきました。
とってもわかりやすい表現だなあと思います。
なんだかもやっとしていた理解でしたが、ストンと腑に落ちた感じです。
例えばSDGsに貢献はしたい、だけど、動物の革を使って商売をしている、という場合には「エシカル」という言葉は適切ではないのかなと思います。
あくまで個人的な解釈ですが、どなたかの参考になりましたら幸いです。
サステナブル・エシカルと「カゴ日和」の関わり方

SDGsは、17の目標と、169のターゲットから成り立っています。
「カゴ日和」がモノづくりをする立場として密接に関わるのは、17の目標のうち、12番目の「つくる責任つかう責任」だと考えています。
12.つくる責任 つかう責任

SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」は持続可能な生産消費形態を確保することを目的としています。
持続的開発を阻む要因の1つには、食品廃棄や有価物の投棄など資源の浪費があげられます。
生産工程における廃棄の発生の抑制、消費者側のリサイクルやリユースなどを求めるなど、11項目のターゲットを定め、消費者から企業、国に至るまでこの目標に対しての問題提起と取り組みを求めています。
「つくる責任つかう責任」の具体的なターゲットは次の11項目から成っています。
12.1 | 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する 10 年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。 |
12.2 | 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。 |
12.3 | 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、 収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。 |
12.4 | 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。 |
12.5 | 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 |
12.6 | 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。 |
12.7 | 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。 |
12.8 | 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフ スタイルに関する情報と意識を持つようにする。 |
12.a | 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。 |
12.b | 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。 |
12.c | 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境 への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。 |
これに対して、じゃあ、具体的に何ができるのか?
って考えた時に、個人でできることって、ものすごく小さくて、意味のあることなのか、疑問に感じたりもします。
しかし、大きな何かを動かすことはできないかもしれないけれど、まずは個々人が少しでも興味を持ち、知る、ということのきっかけにつながればいいかなと考えています。
日本には、もともと「もったいない」という言葉があるように、私たちには、幼い頃から「ものを大切にする」「食べ物を残さない」という心が自然と育っているのではないでしょうか。
また、数十年前から使われている「省エネ」「エコ」などの言葉やそれに基づく企業や個人での働きかけや行動も、現在では当たり前のように私たちの生活に浸透しています。
意識を持って、新しく何かを始める、ということも必要ですが、すでに、知らないうちに環境のために良いことをしていた、ということは、みなさんにも思い当たることはたくさんあると思うのです。
カゴ日和は、もともと、サステナブルやエシカルを目指していたわけではありません。
しかし、私自身が関心があったり、たまたま興味が向くもの、また好きと感じるものが、それらとつながるものであると、感じていました。
これまではあえて言ってきませんでしが、ここで改めて、「サステナブル・エシカル」な商品を扱っていることや「エシカル消費」ができるショップであることを、文章でお伝えしてみようと思いました。
- 知らなかったけど、ここで知るきっかけになった
- 欲しいものが「サステナブル・エシカルファッション」と知ったことで、より満足度が高くなった
という方が、おひとりでもいらっしゃいましたら、とってもうれしいです。
カゴ日和が現在商品としてご提案しているものは
- エコ・省エネにつながるもの
- リメイク・アップサイクルしたもの
- 地産地消のもの
- アニマルウェルフェア(皮等の使用をしません)
- 天然素材や自然(土)に還るもの(一部商品にはプラスチックを使用しています)
などです。
また、商品をお届けする際の段ボールを再利用させていただいたり、過度な梱包、紙の発行を控えさせていただいております。
「エシカル消費」という考え方、消費行動は、今後ますます広まっていくのではないかと思います。
しかし、これらは〇〇でなければいけない、というように、押し付けるようなものではないとも思っています。
カゴ日和では、これまでも、特に意識してということではありませんでしたが、今後も、このような商品とサービスを引き続き自然な形でご提供していきたいと思っています。
まとめ

サステナブルなライフスタイルを提供する「エシカル消費」は、間違いなく気候変動への対策に貢献するものです。
でも、極端な思いを実行してしまうことで・・・
- 生活を制限されてしまったり
- 窮屈な思いをしたり
- ストレスを感じたり
- 我慢や負担を強いられたり
という状況にも陥りかねません。
(私にはそういうことがよくあります)
私個人の意見ですが・・・
- まずは家族や身近な人に対して
- 持つもの、身に着けるものに対して
- 触れるもの、目にするものに対して
全てに愛を持って接することができれば、そんなもの簡単に解決に向かうんじゃないケ?って思っています。
急に語尾がおかしくなったのは気にしないでください。
個々人の小さな愛がやがては大きな愛に拡大し、最終的に地球規模に発展!という野望を密かに抱いているのは、私だけではないはずです。
意識しなくても、それこそが、サステナブルなライフスタイルへとつながっていくのではないだろうか・・・
と、最後一気にスピ系の話に展開というオチになりそうです。
大丈夫だったでしょうか。
以上。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
(自主的に強制終了しておきます!)