お子様の登園拒否にお悩みですか?
かつての私も、そうでした。
「幼稚園嫌だ!」
「幼稚園なんて、行きたくない!」
「今日はお休みしたい!」
あぁ、また今日も、目覚めた瞬間から、嫌な空気・・・
娘は、幼稚園に入園してから数日は、順調に通園できていました。
しかし、突如、登園拒否をするようになりました。
- 土日明けの月曜日
- ゴールデンウィーク明け
- 長期の連休明け
少し慣れてきたなぁと思ったら、連休明けのたびに、また振り出しに。
悩みに悩み、長く続いた、娘の登園拒否。
しかし、年長になった現在、娘は幼稚園に毎日楽しく登園するようになっています。
今回は、ひどい登園拒否だった娘を、楽しく登園できるようにした、私の体験談をまとめました。
どなたかの参考になりましたら、幸いです。
目次
心も身体もまだまだ未熟

幼稚園の場合ですと、3歳、または4歳で入園される場合が多いのではないかと思います。
娘は、3月末に生まれたので、入園したときは
「つい、一週間前まで、まだ2歳だったよね」
という感じでした。
4歳を迎えてから入園したお子様にしても、この年齢の心の成長に、そんなに大差はないのではないかと思います。
いずれにしても、この世に生を受けて、まだ3、4年の人間に、
上手な生き方
問題が起きたときの、うまい切り抜け方
など、わかるはずもありません。
まだまだ、何もしらない、状態なのです。
親元から離され、たったひとりで、ポンと社会に放り出されて、どれだけ不安なのかは、容易に察しがつきます。
「心も身体も、まだまだ未熟なのだな・・・」
娘が登園拒否を起こして、そんなことに改めて気づかされました。
「外の世界は、危険がいっぱい!」
登園拒否は、いわば、その子なりの、防衛手段です。
問題行動として捉えるより先に
原因や理由を問い正すよりも先に
まず、子供の気持ちを受け入れてあげることが、必要なのではないかと思います。
お子様は、お母さんを困らせてやろう、などとは決して思っていません。
まだ小さい未熟な心で、何も分からない中、必死でもがいています。
その心の叫びが「登園拒否」という、表立った行動につながっているのでは、ないでしょうか。
「登園しぶり」は、むしろ安心していい

私は、娘が
幼稚園嫌だ!
幼稚園、行きたくない!
と言ったとき、まず、安心感を覚えました。
お母さんとして、私は娘に信頼されているのだと、感じました。
なぜなら、私自身が、親に自分の意思を伝えることができない子供だったからです。
どうせ、嫌だって言っても、自分の気持ちは受け入れてもらえない。
どんなに拒否を続けても、無理矢理、行かされる。
もう、何を言っても、無駄なんだ。
私は、そんな絶望感を、わずか3歳のときに味わいました。
それ以来、私は、
「これから先どんなことがあっても、自分の気持ちは受け入れてもらえないのだ」
と、諦めました。
とにかく、家ではおどけて、幼稚園、小学校、中学校、高校が、楽しくて仕方がない、というふうに、振る舞っていました。
内心は、毎日が恐怖と、絶望感に支配されていました。
私の母に、大人になってから言われたことがあります。
「あなたは、どの時も、いつも本当に楽しそうに学校に通っていたね」と。
私は、親に心配をかけたくなくて、常に楽しい自分を演じていたので、無事、騙し通すことができていたのだなと、ほっとした記憶があります。
どんな親でも、子供は、親を愛してしまいます。
本当は違ったのにと思うと、今でも、涙が出ます。
娘には、絶対にそんな思いはさせるまい。
私は、必ず娘の気持ちに寄り添い、娘を救ってあげよう!
はじめて登園拒否を起こした日の朝、誓いました。
原因も理由も特定はできない

娘は、とにかく自分の気持ちを言葉にして伝えるタイプです。
私は、そのほうが対処がしやすくて楽だ、と思っていました。
しかし、今になって思うのは、本当のところは、原因も理由も、特定できるはずもない、ということです。
言葉に出来る子も、何も言えない子も、本当に些細なことが、その時の登園拒否につながっているのかもしれないからです。
それは、大人にとっては、
なんだ、そんなことなの?
という原因と理由がほとんどかもしれません。
しかし、そんな些細なことほど、3歳、4歳の子供には、どう表現していいのか、分からないものです。
お母さんが、あまりに追求するから、色々と思い付くことを言ってはみるのだけれど、もしかしたら、それはどれも、核心には触れられていないかもしれないのです。
「お母さんと離れることが寂しい!」
という発言の真意までは、誰にも探ることはできません。
原因や理由は、「これ」といったことが見つかり、対処できる場合もあります。
しかし、まだ入園して間もない子供の登園拒否の場合、その心を代弁するならば、
自分の今まで知っていた世界とはガラリと変わり、それまでの適応能力の範囲を超えた何かが、起きて
いるのです。
もしかしたら、この先、それ以上のことが起きるかもしれない、
ママと離ればなれになった今、不安でたまらない。
という心境なのではないでしょうか。
敏感で、感受性の強い子ほど、色々なことに気づいてしまいがちです。
お子様が登園拒否をしているのであれば、少なくとも、その子は
鈍感で、空気が読めない子
では、ありません。
決して怒らないで!

毎朝、毎朝、もう騒がないで!
子供が毎日同じ言動を繰り返すとき、特に忙しい朝では、お母さんも苛立ちを感じてしまうと思います。
お母さん以上に、子供は、精神的に参っています。
小さな心と身体で、必死に助けを求めています。
子供の心の叫びを、どうか、怒ることで押さえつけないでください。
原因も、理由も、まずは置いておきましょう。
行きたくない、という気持ちそのものを、受け止めてあげてください。
登園拒否の対処法
以下は、私が子供の登園拒否を解決するまでに試したことです。
先生と連絡を取る

娘は、ずっと登園拒否が続く時期もありましたが、おさまったりもしていました。
そして、また何かが起きたときに、ぶり返すという感じでした。
自分ひとりで悩んだり、解決しようとせず、子供が幼稚園にいるときは、先生にお任せしよう、と腹をくくりました。
連絡帳を利用したり、直接先生にその時の娘の状態を知らせることで、先生からも注意を払って子供をみていただけるように、なります。
すると、私にはわかるはずもない、些細なことに気づいていただけたりしたことがあります。
また「園では、意外と楽しんでいますよ、安心してください。」
と連絡をいただくと、なんだ、心配しすぎだったかも!と、心が軽くなりました。
共感する、思いやってあげる

自分は、大好きなお母さんに受け入れられてる、何でも打ち明けていいのだ
と、子供に安心感を与えてあげます。
子供が「幼稚園行きたくない!」と、毎朝100回くらい連呼しても、「そうだね、そういうときもあるよね」と、まずは共感してあげてから、その先の話をするようにしていました。
愛情を伝える

とにかく、何があっても、お母さんはあなたの味方だと、強く心に刻ませます。
離れていても、どんなときも、大好きだよ。
心はいつも一緒。
だから、ママと一緒に乗り越えよう!
と、毎日伝えました。
ヒントを与える

「もしかしたら、今日幼稚園行ったら、良いことがひとつはあるかもしれないよ?」
「帰ったら、教えてよ!」
「同じ気持ちの子が、きっといるよ。」
「お母さんと離れてさみしいね、ってお友達とお話してもいいんだよ。」
「連絡帳に、こう書いたから、先生に頼っていいよ。」
「幼稚園では、先生をお母さんと思って、甘えていいんだよ。」
とにかく、思い付く限りのヒントを与えるようにしました。
朝のスキンシップ

入園してからは、朝は家庭学習の時間にあてていたのですが、娘が登園拒否の時期は、家庭学習をストップしました。
ソファーに座り、娘を膝の上に乗せて、お話したり、
とにかく娘が好きな遊びを、一緒にしたり、
楽しい!安心する!という時間を、登園前に作りました。
笑顔で送り出す

娘が泣き叫ぶ中、バスに乗せるのは、心が張り裂けそうでした。
そんな日は、家事をしていても、どこか上の空でした。
でも、とにかく朝は、笑顔で送り出す。
娘に手を振りながら、「大丈夫だよ!楽しんでおいで!」
と、精いっぱいの笑顔で伝えたかったのです。
帰宅後は笑い転げて楽しむ時間

娘が登園拒否の時期は、帰宅後も、気を配りました。
とにかく楽しく過ごすことができるよう、面白いことを一緒にして笑い転げたり、楽しいことを優先して、娘の憂鬱な気持ちを吹き飛ばすようにしてました。
ご褒美を利用する

「今日も幼稚園、行けたねご褒美」を、用意しておきます。
明日の幼稚園に持っていく、
- ティッシュ
- 新しいハンカチ
- 娘の好きなキャラクターのパンツ
- お弁当箱
- ヘアピン
何でもいいのですが、私は、幼稚園に持っていったら気分が上がるもの、を意識していました。
これは、本当に特別頑張ったね!という日に限定しました。
絵本の力を借りる

いくら励ましても、愛情を与えても、ヒントを与えても、
うーん、まだ、足りないかな。
と感じたとき、私は絵本の力を借りました。
その時の娘の心に響きそう!
という絵本を、片っ端から読み聞かせました。
絵本なんて、効果あるの?
と思われるかもしれませんが、効果は絶大でした。
よろしければ、こちらをご覧になってください☞子供が登園拒否をしたときに読んであげたい絵本特集【10選】
誰かに相談する

子供の登園拒否を経験されているお母さんは、本当に多いです。
幼稚園のママ友、友人、お稽古ごとで会うお母さん。
私は、誰かれ構わず、うちの子の状況を、相談していました。
意外と、「うちは、何もなかったよ」というお母さんのほうが、少ないです。
悩んでいるのは、自分だけではない。
登園拒否をしているのは、うちの子だけではない。
ということが分かるだけでも、心が軽くなりました。
登園拒否は問題行動?

登園拒否は、問題行動だと言われることがあります。
本当に捉え方次第ですが、私は、その一言で簡単に片づけてしまうことは、とっても危険だと思っています。
幼稚園は、失敗と成功を何度も繰り返し、体験しながら、最終的にはその子自身が、自分のペースで噛み砕いて、その後の社会で生きていくための力を身に着ける場、だと思うのです。
お子様のことが心配で、どんな対処法が正しいのか、ネット検索したり、書籍を読んだり、ご友人に相談されたりすると思います。
しかし、同じ人間なんて誰一人存在しないように、
正解なんてない、
というのが、私が行きついた答えです。
お子さんの心の状態を一番理解できるのは、やっぱりお母さんです。
ですから、お母さんが気のすむまで、色々と試してみればいいのだと思います。
娘は、「幼稚園には行かせるべきだ」と無理強いをつづけた時期、「蕁麻疹」、というかたちで身体にサインが出ました。
その時はさすがに、バス登園を一時期やめて、車で送り届けたり、休ませたりしました。
先生との連携で、もうそろそろ大丈夫そうだ、となったとき、
「もう、車では送っていかないよ。
幼稚園には、バスで行って、バスで帰ってこようね。」
と、伝えるようにしました。
登園拒否は、問題行動かも、しれません。
だからと言って、子供の意思を一切尊重せず、子供の気持ちを無視して、行きなさい、と強要してしまうことは、考えものであると思います。
その子にあった対処法が、必ず見つかるはずです。
誰かのアドバイスを鵜呑みにせずに、その子に合ったやり方を、お母さんが堂々と、実行できるのであれば、
「今日は、お母さんもお仕事お休みするから、一緒に遊ぼう!」
そんな日があっても、いいのではないかと思えてなりません。
まとめ

登園拒否は、子供が適応能力を広げるための、絶好のチャンスです。
感度の高い子ほど、気付きは早く、それを幼稚園の時期に経験して乗り越えていけることは、ある意味、幸運でもあります。
幼稚園の時期に、お母さんと一緒に問題を乗り越え、自分でも考えられる力が付いた。
その状態で、小学校入学を迎えられたら、きっとその先、大抵のことは乗り越えられるのではないでしょうか。
むしろ、小学生になって、はじめての壁を経験し、登校拒否が始まったら、問題はもっと厄介になるかもしれません。
親の顔色をうかがって生きていく
親にさえ、本当の気持ちを伝えられない
親さえも、助けてくれないのだ
そんな絶望感を、どうか大切なお子様に与えないでください。
私達親子の体験が、少しでもどなたかの参考になりましたら、幸いです。