子供が生まれても、バリバリ働く。
子供が生まれるまで、私はずっと、何の障害もなく、そういう道を選択できるのだと、軽く考えていました。
いざ子供が生まれると、どうやら、外で働くことはそんなに簡単にできそうにない、という状況になりました。
身体の不調もありましたが、何より、子育てが思うようにいかなかったのです。
今回は、子供が生まれても当然働くつもりだった私が、外で働かないと決めるに至った経緯や理由、また子育てに専念するという覚悟などについてまとめました。
目次
子供が生まれるまで

私には、夢がありました。
その夢の実現に1番の近道であろう職に就き、妊娠8ヵ月まで働いていました。
出産して、3ヵ月くらいしたら、子供を預けて職場に戻ろう。
そんな軽い気持ちで、仕事復帰を考えていました。
私は、子供が生まれるまで、自分は要領がよく、なんでもこなせるタイプだと思っていました。
子育てなんて、楽勝🎶
そんなふうに、簡単に考えていました。
しかし、私にとって子育ては、そんなに簡単なものではありませんでした。
「一気に自由がなくなった!」
私は、人知れず、出産当日から、パニックに陥っていました。
子供が無事に生まれたことだけでも幸せなのに、不満なんて漏らしてはいけない、笑顔でいなければいけない、と、なぜか本心は隠し続けていました。
夫の理解が得られなくて辛かった日々

娘は、眠りがとても浅く、眠ったとしても30分、長くて1時間寝てくれたらいい方でした。
生後4ヵ月から、全く昼寝をしなくなりました。
私は常に寝不足の状態で、思考能力も低下していました。
娘が生まれてからも、毎日、いつになったら働けるのだろう、ということばかり、考えていました。
しかし、まずは自分の睡眠が確保できるまでは、働くなんてできない。
それ程、娘の眠りの浅さには悩まされました。
また、妊婦健診のときに見つかった子宮の病気の手術が、産後3ヵ月のときに決まっていました。
術後、別の病気にかかり、生理の度に立ち上がれない程の激痛を伴うようになり、とても働きに出る状況ではなくなりました。
その後2度の手術を受け、通院が続きましたが、しばらくは治療の度に激痛を伴い、育児疲れと身体の痛みで、精神が崩壊しかけていました。
その間、手助けをしてくれたのは、私の両親でした。
当時は、夫には、なかなか子育ての大変さや、私の身体の痛みに対する理解が得られず、毎日絶望感に苛まれていました。
社会が子供を育てるって誰がいった?

「社会が子供を育ててくれる」
「親はなくとも子は育つ」
娘を妊娠中、私は何人かの大人に、言われました。
子供は、社会が育ててくれる。
素直な私は、その言葉を鵜呑みにしていました。
そもそもの捉え方が、間違っていたのでしょう。
しかし、体調が悪くて、身動きもできないとき、助けてくれるのは、自分の両親しかいない。
哺乳瓶を受け付けず、ミルクを一切口にしてくれない我が子に、激痛に耐えながら、母乳を飲ませるのは、この世に私ひとりしか、存在しない。
夫からの協力さえも得られないのに、私以外にこの子を育てられる身代わりはいないのに、社会が育ててくれるわけはありませんでした。
一時期、卑屈になった私は、「社会が子供を育てる」なんて、誰が言った?
と、悪くもない相手を心の中で攻め続けました。
自分が責任を持って育てていくという覚悟

そんな辛い日々もありましたが、何年か経った頃には、まるで嘘のように、私の心と身体は改善されました。
話し合いを重ねながら、夫からの理解と協力も徐々に得られるようになり、
3歳を過ぎたあたりから、娘の睡眠問題も解消されて、
同時に私の身体も回復してきました。
働きに出たくても、出られないという状況は、なんとか脱出できました。
しかし、娘が5歳を迎えた現在も、私は外で仕事をしていません。
子供とべったりといる時間が増えれば増えるほど、
「ある程度成長するまでは、そばでずっと見ていたい!」
という思いが強くなっていきました。
私は、しばらくは外で働かず、子育てに専念する決意をしました。
まとめ

夫は、子育てに協力はしてくれるようになり、今では「良いパパ」です。
ですが、それ以外は、期待しすぎないようにしています。
これをしてほしい、あれをしてほしい、と言っていたら、キリがないからです。
家にいて、子供と接する時間が多いから、必然的に、子供のことは私が責任を持たなければいけない。
それが当たり前ではない、とは心の片隅で思っていますが、現在の我が家は、そういうスタイルです。
私は、かつて「子育てが苦手」だと、思っていました。
そう感じているお母さんは、少なくないのではないかと思います。
しかし、「苦手」=「下手」。
と、簡単に決めつけなくても、いいかもしれません。
私には、毎日「一刻も早く、子育てから解放されたい」と願った日々がありました。
「自分の時間がほしい!」と、毎日苛立っていた時期が、長くありました。
しかし、考え方次第で、いくらでも自分の気持ちはコントロールできるのだと、気付きました。
娘に手がかかる時期は、この先の人生を考えたら、ほんの数年、一瞬です。
それを考えたとき、この小さくて、頼りない存在の「今この時」に、ずっと一緒にいられて、そばで見守ってあげられる時間を、私は「自分の時間」として選びました。
外に出て働かずに、子育てに専念する。
私にとっては、かなりの覚悟が必要でしたが、このかけがえのない時間を、あと何年か、味わい尽くしたいと思っています。
少しでも、どなたかの参考になりましたら幸いです。